エンタルピーH, エントロピーS計算の不具合についての検討

N_System使用例」C4.3C5.5のほかに以下の問題の解を用いて検討する. 

【問1261 K,8.00 MPa, 1 kgの圧搾空気を1.00MPaまで断熱膨張した.この時の空気温度と吸熱量を求めよ 

【問2]温度323K,圧力 0.1 MPaのプロピレンガスを等温で圧縮して完全に液化させたい.液化を始める圧力,液化のために必要な冷却熱量,およびエントロピー変化を求めよ. 

【問3】 あるタービンで動力を得るために100kg/hの飽和蒸気が必要である.温度673K, 圧力 2.0MPa (=20 atm) の過熱蒸気を動力源としたとき,動力効率100%としてタービンがから得られる動力Wを求めよ. 

T.純物質のおよび混合物のH, S計算

★純物質としての扱い:「N_System使用例」C4.3あるいは【問2(Q2参照)に示すように,bpredn=1として与えられたT,Pあるいは露点・沸点での純物質のHあるいはSの計算が可能.
       均相,気液平衡とも可能.
       単位系もすべてOK

純物質として等エンタルピー(以下H”と記す),等エントロピー(“等S”)の計算はできない(プログラムが不適当).それを行うためには以下のように混合物プログラムを用いると便利である。

★混合物としての扱い:純物質を混合物(組成0.999のように)として扱う.

h/sモード=6によれば、純物質プログラム同様均相、および気液平衡のH, Sの計算ができる (C5.5.2あるいは【問2(Q2参照)。ΔH, あるいはΔsの計算は手動で引き算をする。に示すように扱うこともできる。

・等エンタルピー(以下H”と記す),等エントロピー(“等S”)の計算は, h/sモード= 5, あるいは6としてU混合物に示した方法で自動的に計算できる. 

U.混合物の等H/S計算

★等エンタルピー計算はh/sモード= 4 (N_System使用例」,C5.5.3, C5 5.4)

★等エントロピー計算はh/sモード= 5 (N_System使用例」,C5.5.5

いずれの計算もTarget(参照点、既知点)が気液平衡のときはh/sモード=5,あるいは6で自動計算する.

しかし、Targetが均相のときTarget点終了,そして未知点の選択としての表示が無くなり,判断基準の2点間の差の計算ができなくなり,等H, S計算ができなくなる。これはバグであるが、それを克服する当面の手段として、h/sモード= 6を使い Tを仮定,あるいはPを仮定して手動でHあるいはsが等しい点と見つけることができる(【問1】とそのQ1 , 【問3】とそのQ3_5 (h/sモード=5) あるいは Q3_6 (h/sモード=6 )参照)